霧舎巧『ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ』(5)

「そうね。大事なのはわかることじゃなくて、わかってあげることなのよね。これって、人間が生きていく上でとっても重要なことだと思うわ」

メフィスト賞受賞作漁り。勇者・戦士・僧侶・商人・遊び人、といった感じのキャラクタが揃っている《あかずの扉》研究会に、見習い戦士が入門して、推理合戦などを通じて受け入れられてゆくようなおはなし。読んでいるときは、久々に当たり引いたかな……、と思っていたけど、読み終わると意外なあっさり抜け抜け感。咲さんの霊能力(?)ネタは、まあ、面白げ(榎木津の幻視と一緒か)。シリーズものだから、化けることを祈って続編を見たら買うかも。