北村薫『覆面作家は二人いる』(4)

読んだ人は殆どいなかったようだが、数少ない何人かはわざわざ電話をくれた。
ライバル誌の編集からも紹介してくれといって来た。
「ああ、すみませんが、あの人、対人恐怖症なんですよ」
それじゃあ担当のお前は猿かといわれた。

覆面作家》シリーズ第1作。短編3つ。お嬢様名探偵(逆内弁慶な気性)。富豪というと筒井康隆富豪刑事』が思い出されるが、富豪属性はそれほどでもなく、箱入り属性がメインで、解決は至って庶民的。短編集つながりの高田崇史『試験に出るパズル』からパズル遊びを抜いた感じ。わるくない。