山田悠介『リアル鬼ごっこ』(0)

折るところなし。外したとわかったときに偏在するごみ箱のいずれかにスローインできるだけの決断力を得たいと思った。最後の一行で大逆転!を狙える本か否かなど予測可能だというのに、それでも投げられない。褒めどころのない描写、思わず顔を背けて笑ってしまう陳腐な台詞、べつに面白くもない構成。どこに売れる要因があったのかわからない。