西澤保彦『スコッチ・ゲーム』(6)

「単にひねくれてるだけですよ、菓さんて。やんちゃ坊主みたいに」
「ひねくれている。それこそ、大人の証というものだ。おまえもね、わたしの横で、じっくりとこの政治的手腕を見届けなさい。えーと」と、銀縁メガネから千帆に視線を戻す。「それで、何の話だったかな」

《匠千暁》シリーズ5作目? 1作目しか読んでいないが、見つけてしまったので、間をすっとばして。大きなガッツポーズは見当たらない。探偵役匠千暁の魅力も、今一つわからない。それでも読み終わってみるといくらか耳折りがあるわけで、これは平均値が高いと見るべきなのか、無意識に閾値を下げたと見るべきなのか、よくわからない。