時雨沢恵一『キノの旅 ―the Beautiful World―』(1)

「おそらく相手の狙う先と、目と指の動きを見ているんだろう。前二戦ともああやって、パースエイダー使いを倒した」
「凄いじゃん。世界は、美しいかどうかは知らないけれど、広いね」

「今日は積読塔から本を抜いてくるのを忘れた」「暇なバイト時間が目の前にある」「アニメ版が結構楽しめた」「生協の500円券があった」この内のどの理由が欠けても踏み出せなかった、電撃文庫初購入(割引がきいて500円ジャスト)。一発目で大いに外す。キノと人語を操る二輪車エルメスの旅物語(連作短編)で、毎回抽象的に狂った国に訪れる。お話自体は童話的で面白いのだが、ところどころにある電撃クオリティ?な文字列の受け入れ難さ。大きなガッツポーズがない分、マイナス印象ばかりが残ってしまう。キノはアニメでいいや。