森博嗣『ηなのに夢のよう』(5)

「周辺にいる人間ですか?」犀川の言葉を思い出しながら、西之園はきいた。「どれくらいの規模の集団が、真賀田博士の周辺にいるのですか?」
「把握できておりません。もちろん、数人ではない。もっと大勢です」
「百人くらい?」
「あるいはもっと」
「そんなに沢山いたら、わかりそうなものですね」
「わかりそうなものまでも飲み込んで、大きくなったのです」

Gシリーズ6作目.事件そのものは特に重要ではない感じで,大河小説の間を埋めるさまざまなできごと,かしら.あと,海月君が笑った.