加納朋子『螺旋階段のアリス』(4)

nksn2006-02-04

「ね、ね、所長。この赤ちゃん、首が取れてしまいそうだわ」
 仁木が赤ん坊を抱き上げると、脇からひどく恐ろしげに叫ぶのである。
「取れやしないよ、大丈夫」
「でも所長。こんなにぐらぐらしてる。もし赤ちゃんの首が床に落っこちてしまったら、私きっと気絶してしまうわ」
 そんなことになったら仁木だって気絶する。

脱サラ私立探偵と押し掛け助手。「萌えてください!」といわんばかりな安梨沙というキャラクタ。短編7本。ラスト2本良し。